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上達のプロセスこそ秘訣 その29・・・根来の里①

2009/05/10 Sun

拙者とおくあん殿は、何を隠そう(全く隠れてないやないかぁー)、根来の里で育ったのでござる。

いわゆる根来衆、根来寺出身の僧兵なのじゃ。

当時は、戦の世界、根来衆にあらずんば武者にあらず、という時代であったのじゃから、当然の成り行きで、根来の里で修行を積むことになったのじゃ。

拙者は、この根来の里で一人修行を続け、おくあん殿は、この里では、大勢の仲間から頭目と目されるまでの力をつけられたのでござる。

拙者は、昭和の時代、この忍法根来の術をもって、戦いに望み、多くの大将首をあげ申した。根来の術により、成功体験を10年の長きに渡り積んだのでござる。
拙者の必殺技は、3ヶ月うねり逆張り、であった。根来忍法奥義の「何品」は使えなかったのじゃ。

そもそも、根来の術は、普通の人の感覚と非常に親和性が高いものでござった。
と申すのは、物を買うときに、安いものを探して買う、というのは、常識人として当然の行為でござろう。
1円安い卵を買うために、1km離れたスーパーにも行く主婦感覚そのものなのじゃ。

その全く同じ感覚を戦に持ち込むことを正当化するのが、根来の術なのじゃ。
1円でも安く買うことを自己目的化し、平均値が1円安いだけでも、根来の里では、拍手を浴びていたものじゃ。


さて、時代は平成へと移る。

平成になっても、根来の里では、過去の成功体験をそのまま引きずっておる僧であふれておった。

かく言う拙者もそうであった。
もう、こうすれば勝てる、戦の戦い方、そのもの、頭で考えずとも体が勝手に反応するぐらいの根来忍法の使い手となっておったのじゃから、仕方があるまい。10年間これで勝ち続けていたという成功体験があるということは、大変なことじゃ。

しかし・・・平成の時代の戦は、激変を遂げたのじゃ。そう、鉄砲の時代となったのじゃ。

次々と根来の仲間が討ち取られていく。それを呆然と拙者は見ておった。そして、ついに拙者も、瀕死の重傷を負ったのじゃ。

それは、一発の鉄砲を侮ったことによる不覚であった。そしてあろうことか、下手が絶対に手を出してはいかぬ奥義「逆張何品」を使ってしまったのじゃ。その結果、拙者は自爆してしまったのじゃ。



さて、おくあん殿の初陣は、この平成に入ってからでござったのじゃ。
既に根来の里では、忍法の使い手であったのじゃが、平成の戦は、全くその忍法で勝つことができんようになっておったのじゃ。
いくら忍法を駆使しても、鉄砲隊に打ちかけられての負け戦続きじゃった。

おくあん殿は、それでもめげずに根来忍法必殺奥義「逆張何品術」を駆使すべく全国の戦を渡り歩かれた。
来る日も来る日も、里で培った「逆張何品術」で戦い続けたおくあん殿であったが、そのほぼ全てで負け戦となったのでござる。
おくあん殿は、思った。

「里であれだけ修行したこの奥義は何でござったのであろうか。負けるための術なんでござろうか。」

拙者は想像だけでござるが、この時のおくあん殿の心中はいかがなものでござったのじゃろうて。
頭ではいいと思っている。正しいことだと思っている。しかし、結果は全てそれを否定する。

おくあん殿は、「逆張何品術」の弱点「骨で出来た土管(骨骨土管とも言う)」すら経験が無いと申されておられる。

「骨骨」すらないと言われるのじゃ。
何と言う下手っぴーであったのでござろうか。
根来衆として、情けのうござる。

しかし、おくあん殿は、この骨骨という成功体験が全く無かったことが逆に幸いしたのでござった。

おくあん殿は、「逆張何品術」の修行に出て、何と恐るべき「千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)」という荒行中の荒行を行われたのでござる。

そして、負けに続く負けを体に刻み込んだのでござる。

その負けの中から・・・ついに悟りを会得されたのじゃ。

その悟りとは、「逆張何品術」をやれば確実に負ける。(骨骨すらない、オマケ付き)というものだったのじゃ。

パブロフ犬、というのご存知であろうか。
パブロフ犬は、「ベルを鳴らしてからエサを与える事を繰り返した結果、ベルを鳴らしただけでよだれを出すようになった。」のじゃ。

おくあん殿は、このパブロフ犬と同じで、逆張何品術をやると、必ず負ける、と体が勝手に拒否する体質を千日回峰行という厳しい修行でついに会得されたのじゃ。

そして、思い至ったのじゃ。

「この真反対をやれば確実に勝てる」

と。

確実に負け続けたからこそ得ることのできた奥義だったのじゃ。

体で覚えたことは、強いのじゃ。頭で理解したことではない。体が覚えているのじゃ。犬でも覚えておうる。霊長類である人間は、犬以上であろう。ハムスターよりも賢いのが人間じゃ。

もはやおくあん殿は、逆張何品術ができない体になったのでござろう。もし、それをやろうとしたら、体が勝手に拒否するはずでござる。


ついに自ら開眼し、「徒連度衆」となったのでござる。

常人なら、しり込みをするような高値であっても、千日回峰行により悟りを開かれたおくあん殿にとっては、もはや何の抵抗もなくなっておったのじゃ。

体で覚えること・・・これこそが千日回峰行の極意なのじゃ。

おくあん殿にとっては、高値で株を買うことは、車の運転で止まろうとした時に、右足がブレーキを勝手に踏むことと同じなのじゃ。

じゃから・・・何故高値を買うのに抵抗がないんでござろうか、と質問されても、既に質問の意味すら理解できないほどに、悟りを開かれているのでござる。

拙者は、このやり取りを横で聞いておって、本当に感服つかまつったのじゃ。




さて、拙者は・・・というと、瀕死の重傷を負った後も、根来の術から離れることができんかったのじゃ。

何故か。

10年間の成功体験じゃ。

パブロフ犬と同じで、3ヶ月下がると、よだれが勝手に出てくる体質になっておったのじゃ。環境が変わったというのに愚かなことじゃ。
こうして、来る日も来る日も負け戦をただただ空しく6年間もの間続けておったのじゃ。

根来忍法が上手くいかないものじゃから、「尾師礼他」など必勝法探しに走り回っておったのもこの時期でござった。

刀折れ矢尽きる、落武者になったのじゃ。
拙者は、恥ずかしながら、6年間にもわたる戦に繰り返し繰り返し敗れ続け、背中に矢が刺さった状態で、もう一歩たりとも前へ進めない状態となっておった。

すると、一軒の庵の明かりが見えるではござらぬか。

拙者は、這うようにしてその庵の門を叩き申した。
「一夜の宿を所望したい。」

その庵の入り口には立て看板があり申した。

「天才性を持たぬ一般足軽熱烈歓迎!!野川徒連度塾」と小さく書かれて申した。

中から出てきたのは、徒連度衆侍大将の野川師範でござった。

「ひどい目に会われましたな。まずは、あったかいお茶と握り飯でもお食べなされ。」
ボロボロになった落武者を暖かく歓待してくれたのじゃ。

師範はこう申された。
「おぬし、自分が天性のある武将だと勘違いしておらぬか。天底を当てられる天才ではない足軽は、徒連度なる環境を認識し、それに乗ることを覚えんとなかなか戦には勝てんのじゃて。苦労なされたのう。ほっほっほっ。」

「根来衆のたたりをはらわぬことには、戦で勝つ道はござらぬぞ!!」

拙者は、不覚にも涙が止まらなかったのでござる。

このあったかいお茶と握り飯の味は、今でも忘れらんのじゃ。

そう、拙者は、意味の無い成功体験にしがみつき、パブロフ犬として、しないでもいい苦労を6年もの間、続けておったのじゃ。

それを、師範は、一発で見抜かれたのでござる。



(この記事は、根来寺出身者限定版でござる。根来寺出身者が持つ共通認識が無ければ、何を書いているのかわらぬかもしれぬ。しかし、根来寺で苦楽を共にしたご同輩であれば、この記事の意図に必ず気付いてくれるもの、と信じておるのでござる。)

(いよいよ次回、根来衆のたたりにとりつかれた拙者がいかにして、このたたりをおはらいしたのか。次回、根来衆のたたりからのおはらい編をこうご期待あれ!!)

つづく

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