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富雄の蜘蛛の糸

2009/12/20 Sun

しばらく更新していませんでした。
トレードの研究などに没頭していて、気がつけばブログがお留守になっていました。ご訪問いただいている皆様には申し訳ありませんでした。



今回も相場千夜一夜物語の続編を一話。


(この物語は全て実話に基づくフィクションである。)

富雄は、マーケットを観察していて、ある出来事に気がついた。

「特定の銘柄がある特定の日にギャップアップすることがある。何故なんだろうか。」

その傾向は、特に地銀株に見受けられたのだ。

色々と調べているうちに、わかったことがあった。

「持ち株会の買い注文は給料日の後、特定の日に成り行き買いされることになっている。」

という仕組みである。

つまり、持ち株会の買い付け規模に比べて、流動性が低い株は、その持ち株会の買い付けによって、月の特定の日の寄り付きに急騰することを発見したのである。

必勝法の誕生だった!!

富雄は、早速戦略を練った。

①持ち株会の前日のまだ値が上がっていない後場に買っておいて、持ち株会の買いにぶつけて手仕舞うこと。

②持ち株会の買いの当日に空売りして、下がったところを利食うこと。

翌月から早速実践を始めた。

面白いように儲かるではないか。

月に1回だがばかにはできない利益である。

ほぼ90%以上儲かる確率である。

素晴らしい!!ブラボー!!


富雄の持ち株会必勝法は、それから半年間利益を上げ続けたのである。



こうして、安定して儲かっている富雄であったが、あれから半年後、何故かこれまでと違って、利益が減ってきていることが気になりだした。

「たまにはこんなこともあるさ。」

富雄は鷹をくくっていた。これまでも儲かっている「必勝法」なのだ。

実は、発見してから、過去に遡って10年間検証してみたところ、莫大な利益になっていることが「証明された」のである。

過去検証もパーフェクトで、実際に半年間利益が出続けているシステムなのだ。

絶対にこのシステムは、儲かるシステムだ。理由もはっきりしている。間違いない。

そう富雄は思った。


しかし、翌月はさらに儲からなくなった。

おかしい。

利益は徐々にではあるが、減ってきている。


そして、富雄が必勝法を見つけて9ヶ月目。


大事件は2月の月末に起こった。

前日に買っておいたものが損をして、空売りした株が暴騰する、という大事件が発生したのだ!!

ななななななんてことが起きたんだ!!

何があったんだ!!

1年近く売買していて、こんなことは一度たりともなかったことだ!!

どうしたんだ、一体全体何が起こったんだ!!


しかし、気を取り直して、思った。

冷静になれ。来月は上手くいくはずだ。現実に1年間儲かったシステムなんだ。

おまけに過去10年間検証しても儲け続けているシステムなんだ。一時的にこうなることはあっても、これは一時のことだ。

しかし、富雄は気になることがあった。というのは、過去10年間の検証でも、こんな出来事は一度たりとも「起きたことがなかった」のである。

過去最大ドローダウンの何と3倍の敗北を喫したのであったのだ。


そして、3月・・・またしても買ったものが下がって、当日売った株は先月に増して大暴騰を演じたのである!!

富雄は、目の前が真っ暗になった。

本当に何が起こったんだ。神様、俺の必勝法がこんな見るも無残な負け方を演じた理由を教えてください。

神よ、助けたまえ!!

3月は、過去最大ドローダウンの4倍を超えた。

4月、ちょっと用心深く売買した。しかし、やはり損失である。

普通にやっていれば、ぼろ負けだった。

「様子を見るしかなさそうだな。」

富雄はぽつりとつぶやいた。

その後、富雄のその必勝法は、二度と日の目をみることはなかったのである。





そのころ、富雄の知らないあるブログ上でこういう記事が掲載されていた。


「持ち株会を狙う方法」


必勝法の死は、すぐさま訪れたのである。

チーン、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。

富雄がそのブログの存在を知ったのは、そのずっと後になってからのことであったのである。


市場は、穴を埋めて本来あるべき姿に戻っただけである。当たり前の出来事が起こっただけなのだ。

こうして、市場は、

「効率化」

を一歩進めたのであった。

(富雄とは、あらなみの別名でした。というか、卓也、雅人、雄一、もあらなみの別名です。全て実在に人物、つまり私です。既にご存知だとは思いますが(笑))





カンダタ(犍陀多)は、「この蜘蛛の糸は俺のものだ。お前達は一体誰に聞いて上ってきた。下りろ、下りろ」と言って、糸が切れた。

カンダタは、自分だけが地獄から抜け出そうとする無慈悲な心と、相応の罰として地獄に逆落としになった。(Wikipediaより)

しかしながら、この教訓は、残念ながら相場には通用しない。

みんなで助け合って頑張っていこう、とはならない。

相場とは、みんなで渡ってはいけない「闘技場」である。

闘技場とは命の奪い合う場所と定義すると、相場とは、金を奪い合う場所と定義できる。

周りは仲間なんかではない。全て食うか食われるかのライバルである。

あなたの損は私の利益であり、私の損はあなたの利益になるのだ。


これから闘う相手に、自分の手の内を見せてしまって、次はこれで攻めますよ、どうぞ見ておいてくださいね、という奇特な人がどこにいるのだろうか。

次は外角低めのスライダーを投げますよ、と予告するピッチャーのごとく。



ある本にこう書いてあった。

「投資行為とは、安値で買ったものを高値で買ってくれるカモを探す行為である。」

自分の買った株を誰かにそれ以上に値段で押し付けないと利益にはならないのだ。

自分が「もう高値だから売っておこう」、と思ったときに、「まだ上がりそうだから買っておこう」と思う人がいて初めて売買は成立する。それを忘れていはいけない。

相手は、当然下手なほうがいい。無知無能であればあるほどよい。

損する人が多ければ多いほど、利益を出すことは容易だ。


プロの投資家がひしめく市場よりも、成金の社長や金満開業医、欲ぼけおばちゃんたちがひしめく市場を狙いたい。

誰かがふとした瞬間に目を離した隙に手を伸ばして財布を抜き取る、ということにも似ている。

みんなが人の財布を狙っていては、取る相手がいなくなる。

財布を抜き取られると警戒されていては取れない。

誰かが自分の「鴨」になってくれないと生きてはいけないのがマーケットに悲しい掟。

トムドンガゼルやシマウマがいないと、百獣の王ライオンとて飢え死にするだけだ。

投資行為とは、きれいごとを取り払うと、何かの付加価値を生産している行為ではなく、人様から取ったり、取られたり、する行為となる。

現代のドラキュラこそが、トレーダーの姿かもしれない。

(自嘲気味である(笑))

とにかく自分だけが蜘蛛の糸につかまるという状態こそが望ましい。

みんながこの細い蜘蛛の糸にしがみついてきたら、エッジは「ぷつり」と切れるしかない。


(乗車定員2~3名の「持ち株会投資法」をネットで公開するなど、単なる自殺行為。自爆テロ。そこに何十人、何百人が押し寄せる状態を作ってどうする。公開したやつはマーケットを知らないただの阿呆である。)





投資戦略とは、大なり小なりこういう運命を辿る。

ここではせこい方法論を書いたが、実際には、どんなに流動性があって、ちょっと公開したぐらいではびくともしない、と思うような戦略であっても、それが利益を出すものであれば、世界中のちょっとしたエッジでもそれを餌にしようとして数千億円、数兆円を動かしているヘッジファンドがその戦略になだれ込んでくる、ということを理解しなくてはいけない。


小豆市場や乾繭、生糸相場で、あれだけ見事に、そうあれだけ見事に機能していたトレンドフォロー戦略が、ファンドが入ってきた途端に全く機能しなくなった、ということなどは、単なる一例に過ぎない。


極端には、誰もやっていないからこそ、過去は機能していたのである。

たとえ10年間、20年間機能したシステムであっても、突然機能しなくなる。こんなことは相場ではあたり前のことである。

誰かが始めて、その「穴」を埋める行為を始めたら、そこにあるエッジはどんどん埋まっていく方向に働くのは当然のことなのである。

それが一人、二人、三人、そしてどんどん押し寄せれば、小さな穴など一撃で埋まるし、たとえ大きな穴であっても、それが機能するものなら、巨大な資金を擁するヘッジファンドが見逃すはずが無い。


こうしてマーケットは、常に・・・


効率化


されていくのである。


私が、公開されている情報、ネット上や商材によって、「必勝法」なるものを探しても無駄だ、という意味は、そのようなエッジが無いということを言っているのではなく、「公開されれば元々はそれがエッジであっても、公開された瞬間からエッジではなくなる」という意味だ、と理解してほしい。


つまり、(ネット上や商材で)必勝法を探しても無駄である、となる。



ある投資セミナーで現役システムトレーダーの講師が言っていたことは、既に一般化されているトレード戦略をちょっとアレンジしてエッジに毛を少しだけ生やしたようなシステムだった。
たまたまその講師が実際にやっていることを少しだけ人づてから聞く機会があったのだが、セミナーでやっていたシステムとは似ても似つかないようなトレードをやっているとのこと、であった。
というより、ある意味、真反対とでも言うべきことをやっていたのである。

そうなのである。その人の本当のトレードのことなど、現役のトレーダーであるなら言うはずがない!!


当然のことながら、そんな商材を売ってせこい儲けをするよりも、自分でトレードして儲けたほうがよほどいい、というごくあたり前の話になるはずである。


現実に利益を出しているトレーダーが確かに色々と公開することもある。しかし、それは本人がもう使わなくなったからなのか、有効性が消えたからなのか、だからこそ公開することにした、と考えてほぼ間違いない。


そんなお古を探してどうする!!


そういう(今では通用しなくなったような)古着探しをする暇があったら、どうやって新しい服を作ればいいのか、その考え方や相場の本質を学ぶ方が先決ではないのか、というのが私の言いたいことであったりするのだ。

もし、何かにすがりたかったら、商材の中でも、答えを書いているようなものではなく、考え方のプロセスを重視しているものを選ぶべきである。

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アローヘッドの衝撃

2009/12/23 Wed

来年から東証システムが一新されます。

https://www.rakuten-sec.co.jp/web/info/info20091210-01.html

読者の皆様の大多数はデイトレーダーではないと思いますので、あまり興味がないと思いますが、これはデイトレーダーにとっては、大変な変化になるのです。


人によっては、利益が出せなくなる

人によっては、より利益が出せるようになる


特に苦境に立たされるのは、証券会社系のディーラーだと思います。

細かいことは書きませんが、彼らだけに与えられた特権の多くが、今回一般の投資家にも与えられるようになりました。

これによって、ディーラーだけが持つエッジで暮らしていた人たちは、苦境に立つことになるでしょう。


ディーラーが苦境になるということは、我々個人のデイトレーダーにその分のチャンスが回ってくる、となりそうなのですが、可能性としては、個人も苦境に立たされる事態が予想されます。

それは、コンピュータによる自動売買が欧米では6~7割を占めるということ。高速売買システムを駆使して、アルゴリズム売買で攻めてくる投資銀行に太刀打ちできるのか。

手売買で!!

トマホークミサイルを竹やりと根性だけで、何とかやり過ごせるのであろうか!!

売買戦略にもよりますが、短期の個人トレーダーは、かなりの苦戦が予想されます。

売買戦略によっては、過去の遺物となるものも出てくるでしょう。そういう売買をしているデイトレーダーは、絶滅種となる危険性もありそうです。
(24日の日経記事を読んでブログの訂正を・・・コソコソコソコソ・・・)


短期売買においては、システム上のエッジと言うのは、非常に重要です。

この意味を理解できなければ、短期売買をやる資格はありません。

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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter:
@aranami718

旧ブログ:

あらなみの相場技術研究所

あらなみのトレード水先案内人

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