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古典から学ぶ その1・・・弱いやつと勝負する①

2009/02/28 Sat

新シリーズ開始で、栄えある第一回目は孫子からの引用です。

SBI難民の大量発生の記事で書いたことと関連するのですが、そもそも、何故、今、私がこのような「短期の売買」を「個別株」でやっているのか、ということを切り口に相場の本質を考えていきたいと思います。

それは、最初に接したのがたまたま個別株だったからなのでしょうか。

実は、軍曹から教えてもらった売買というのは、「日足の売買」で、かつ「商品先物」だったのです。

今のトレードとは、タイムフレームが違いますし、マーケットも全く違います。

では、その商品先物ではだめなのか。日足ではだめなのか。
はたまた、先物やFXではだめなのか。

さあ、お立会い、お立会い・・・

この疑問に対する答えは、非常に重要なものです。

一般には、あまりトレードで勝つための方法論としては、無視されていることなのですが、マーケットセレクションと呼ばれるもので、トレードで勝つためには、非常に重要な概念であり、かつ、トレードの本質の1つとなります。


まず、何故短期売買なのか?

短期売買というのは、回数をこなすことによって、大数の法則が効きやすく、その結果、1日1日の収益が非常に安定します。

私のように家族の生活費をトレードで稼いでいる者としては、1日トータルでの勝率の高さは、精神衛生上非常に楽であり、また、オーバーナイトをしないことから、いつも枕を高くして寝ることができます。

もう1点、短期売買においては、ファンダメンタルの影響が非常に小さくなり、取るエッジというのは、人間心理のアヤに限定されいます。

つまり、心理的側面だけに集中していればいいわけです。

さらに、恐怖や欲望という心理は、短期であればあるほど、顕著に、また確実に現れますから、そこをきちんとおさえれば、エッジを自分の手に握るのは、中期長期に比べて楽だと思います。

もう一点は、手法やノウハウ、さらに分析や予想、予測、相場観測といったものよりも、相場のアヤを取るのですから、ちょっとした経験則や職人の勘といったものの影響が大きくなります。

つまり、ここでよく書いている「職人さんの腕」の重要度が非常に高いということです。

この職人さんの腕というのは、腕を上げるのにかなりの時間がかかるという欠点がある一方で、腕で取るのですから、一旦腕を磨いてしまえば、少々のことでは相場で負けなくなります。

手法とかエッジとか、理屈の世界のパターン認識がいくらボロボロでも、相場の予測が外れまくっていても・・最後は腕の力技で、収益をひっくり返す、ということが可能になるのです。


そうなんですよ、川崎さん(笑、古すぎる)、上がると見込んでいた株が予想に反して下がりまくっているのに、気がついたら利益にしている、それがプロなんですよ。

最後の最後に・・・うりゃぁぁぁー、これでどうだ、力技でうっちゃりやぁぁぁーー・・・・

と、損益をプラスに無理やりにねじ込む腕を持っているのがプロ、なんですよ川崎さん。

ちょっと待ってください、山本さん、そんな、うりゃぁぁー、って、そんなめちゃくちゃ概念的なことを言われたって・・視聴者はわからないじゃないですか、きちんと説明してくださいよ。

それが、職人技なんですよ。腕ですよ腕、わかりますか川崎さん。技なんて、言葉で説明できるわけないじゃないですか。技なんですから。イチローが何故イチローなのか、説明できますか、川崎さん・・・
(この「うりゃぁぁぁー」というところ、読む人が読んだら、何て的確な表現なんだ、と思ってもらえると思って自分でもよく表現できたと思っています。自画自賛でした。)



私の「相場師職人説」については、異論が多いものだと理解しています。

メジャーなのは、「相場師ノウハウ説」だということも理解しているつもります。一般に知られていない秘密のノウハウを知っているからこそ利益を上げることができる、というものです。

相場で勝つための目標と実践は、それぞれの説によって全く異なってしまいます。

すなわち「相場師職人説」では、道具を使いこなすことを目標とするため、ひたすら実践を繰り返して腕を磨くことになり、私の言う1000本ノックを頑張る、ということが相場上達の道ということになります。
彼らは、実践力が無いから相場で利益がでないのだ、と理解しています。
ドラクエで、ひたすらスライムをやっつけて経験値を上げないと、次のステージには上がれない、ということを理解しているのです。


一方で、「相場師ノウハウ説」を持っている人は、相場のノウハウを探すことが目標となるため、いろんなブログを巡ったり、本を読んだり、セミナーを受けたり、ということが相場上達の道ということになります。
彼らは、勝つためのノウハウ(聖杯)を知らないから相場で利益がでないのだ、と理解しています。
本やセミナー、高額情報商材で教えてもらったノウハウを早速実践してみるものの、3日やってみて、「やっぱりこれでも利益がでないのか」と、次の聖杯探しにでかける、ということを延々と繰り返している人たちです。

ドラクエで、経験値を上げることをしようとしないで、ひたすら裏道、ワープホールを探すゲーマーという感じです。

イチローは、人の知らない打撃の方法を知ったから、イチローなんだ、とは、さすがに思わないか(笑)

さて、どちらの考え方が王道なんでしょうか。

このあたりは、今回のテーマでもないので、突っ込んだ説明は次回に回します。

物事というのは、頭でわかっていることと、実践できること、とは天と地ほどの違いがあります。人というのは、基本頭でっかちですから、頭でわかったと思ったことはできる、と勘違いすることがあまりにも多いのには自分自身驚きです。

私は、子供ができるまでは、「子供なんてうるさくて面倒なだけだ。」と頭で思っていた時期がありました。しかし、実際に子供を授かると、180度考え方が変わりました。
いつも思うのは、実際に体験しないとわからないことをわかったつもりになっているアホは私自身だということです。



ちなみに、私が相場で食っているということを知っている知人の多くが、「この先相場がどうなるか教えてほしい。」とよく聞いてきます。
私は、またか、この質問、とちょっと苦笑い。超能力者でもなく、銀座の占い師でもない私が、どうして相場の先行きなどわかろうはずもないのに・・・

この記事を読んでいただいているマニアックな読者の皆さんは、もうこのレベルは卒業されていると思って、あえて書きませんが、「予測が当たるから、相場で勝てる相場観説」は100%ありません。これはあえて省略しました。大丈夫でしょうか。

私ほど、相場観の無い人間はいないほど、相場の見通しは当たらないです。上と思ったら下、下と思ったら上に・・・
昨年10月の暴落時も、もう底だろう、もう底だろう、と毎日思っていました。

自分の相場観は、ほとんど間違っている、と固く信じている私は、決してその自分の相場観に従うことはありませんでしたが・・・
もし、相場観説が正しければ、我が家は、橋の下で生活しないといけなくなります。


職人さんは、いい素材がきたら、その素材に対応して、料理する、だけなんです。
どんな素材が来るか、などわかろうはずもありません。

明日、築地でいいマグロが出るかどうか、なんて予測することは無意味です。
いいマグロが出たら、それをただ料理するだけです。

いいトレンドが出るかどうか、予測することを職人さんはしません。
いいトレンドが出れば、それに乗っかるだけ・・・それが職人さんなのです。



一方で、短期売買は、コストには非常に弱いです。これは手数料とスプレッドですが、この2点を克服すること、特にスプレッドの克服はかなりの腕を必要とするところです。

また、短期売買では、場中に張り付かないといけないので、時間を拘束されます。
また、モニターを見続けることになるので、目が痛くなります。



次に、何故個別株なのか?

文字数制限のため次回とします。

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古典から学ぶ その2・・・弱いやつと勝負する②

2009/03/08 Sun


次に、何故個別株なのか?

この何故個別株か、ということについては、約2名ほどの皆さんから大反響があったので、ちょっと詳しく書かないといけないと思いつつ、昨日原稿は仕上がっていたのですが、どうも出来具合がもう一つ納得いかなかったので、オーバーナイトしました。

では、逆に何故FX、先物なんでしょう。まず、そちらから攻めてみます。

FXや先物は、何といっても圧倒的に資金効率がいいということがまず第一に挙げられるでしょう。

証拠金ベースでは、225先物で10倍、FXなら100倍以上のポジションを持つことができます。ちなみに個別株信用取引ではたったの3倍しかポジションを取れません。

また、FX、先物は、一度使った証拠金もポジションを落としたら枠が復活します。ちなみに個別株信用取引では、当日使った信用枠は二度と復活しません。これは天地の違いほど大きなことです。

ということで、資金効率という点においては、個別株は完敗というしかありません。
ただし、ここには、厳密なリスク管理ができないと生き残れないのがこのマーケットでもある、ということは忘れないでおきたいものです。

ちなみにレバの低い個別株では、放置プレイが横行していますが、このマーケットでは手法として、長期投資というものもありますから、放置プレイの有効性もまんざら否定するものではありません。
やってはいけないことは、利食いは3日、損切りは1年、というタイムフレームの混同だけでしょう。

もう1点は、流動性です。FX、先物の流動性は桁違いです。どちらのマーケットも個人が少々ポジションを動かしたとしてもびくともしないほどの流動性を持っています。
一方で、個別株はちょっとした株数の売買だけも成立しないような銘柄が多数存在します。

手数料は、いまのところどのマーケットも安く売買できますので、イーブンでしょうか。

ここまでで考えると、資金効率も悪いし、流動性も低い、こんな個別株をやるやつはアホや。

となりますよねえ。

だから、FX、先物の投機家の皆さんから見ると、「何で個別株なの。」という疑問が常にあって当然だと思います。

実は、短期売買でそれなりに利益を出せるようになった投機家、デイトレーダーの絶対数で言えば、個別株部門が圧勝ではないでしょうか。
次にFX、一番少ないのは指数先物部門なんでしょうか。
BNF氏など、大物トレーダーさんたちの多くは個別株での成功です。

もし、個別株が以上に挙げたように不利なだけならば、何故個別株投資家から成功者が多く出てきているのか。単に分母が大きいから絶対数で勝っているだけで、本来はFX、先物が有利なのか。個別株には何が別の何かがあるのか。

この疑問を考えることは、投機におけるエッジ(優位性)とは何か、を理解するうえで、非常に重要な切り口となる、と思います。

株式市場のエッジを理解することは、FX、先物のエッジとは何か、を改めて理解することにもつながりますし、それぞれの市場のいいところ、悪いところを知った上で、それぞれの市場の特性を理解し、それら市場の投資家の背景、特性を知った上で売買する、そういうところからエッジを発見するための切り口、ヒントがあるのだ、と私は考えています。


ちなみに、エッジの存在なくしては、継続的利益はありえないわけですが、エッジを理解すること=テクニカル分析を極めること、だという理解であれば、それは全くの勘違い、理解不足と申し上げるしかありません。

チャートを必死で分析し、何らかの法則を発見すること=エッジを見つけて相場で勝てるようになる、という考え方に待った、待った、待った・・・物申す、ということです。

こういうことは、一般に知れ渡らないようにすべき相場のツボのようなものです。多くの人が知ってしまうと有効性を失います。しかし、約2名の方からどうしても知りたい、ということでしたので、仕方なく書こうと思います。是非、他へ行ってお話ししないようにお願いします(笑)


さて、ここから個別株の反撃に移りたいと思います。

前に私はこのように書きました。
「後で触れますが、今の肥沃な大地を捨てて、マーケットセレクションにおける移動も視野にいれて、資金効率や手数料から考えて、先物、FXも考える必要がある、ということになります。」

んん、何何何、肥沃な大地、どういう意味?、と敏感に感じた方も約2名と大勢の方が思われたようです(笑)

この肥沃な大地、の意味するところ、ここがキーだということは敏感な2名の方ならもうおわかりのことでしょう。
いくつかのポイントがあります。

まずは、流動性から反撃しましょう。
トレードするにあたって、流動性は高ければ高いほどいい・・・そう本とかセミナーでは習うと思います。
本当でしょうか。世間の常識を信じていては、1%しかいないトレードの勝ち組に入るのは、この件に限らず難しいことかもしれません。
世間の常識とは、99%の立場にある負け組みの理論です。

さて、世界で最も流動性の高いマーケットは、S&P500株価指数先物だと言われています。
じゃあ、このマーケットでやるのが一番なんでしょうか。一番簡単なマーケットなんでしょうか。

カウンター・パーティー(Counter party)という言葉をご存知でしょうか。FXの場合は、FX業者がカバ-取引する相手先のことをあらわす言葉だそうですが、もっと一般的に言うと、自分が売買するにあたって、自分のポジションを受けてくれる誰か相手先がマーケットには必ず存在する、ということなんです。

その取引の相手方のことをカウンター・パーティーと呼びます。

自分が「ここは買いだ。絶対に買いだ。」というところで、売ってくれるアホなカウンター・パーティーが存在しなければいけないんです。これは、非常に重要です。

さて、S&P500株価指数先物のマーケット参加者とはどんな人たちなんでしょうか。
このマーケットにおいてのカウンター・パーティー、すなわち、自分の対戦相手ははどんな人たちなんでしょうか。

S&P500株価指数先物のマーケットの市場参加者は、米国でも名うて、手だれのトップトレーダーが、天下一武道会と思えるような超豪華メンバー、大リーグオールスターのトレーダーバージョンのような状態です。
リンダ・ラリーの本のリンダ・ラシュキもこのマーケットの参加者の一人です。
つまり、この市場においての自分の相手は、世界チャンピオンリーグの頂点に立つトップトレーダーだと理解しておかねばならないでしょう。
自分が「ここは買いだ。」と思って買った時に、あなたの相手である、リンダ・ラシュキは売りに回っているのです。
そう、自分もプロなら相手もプロ、プロ中のプロを敵に回して戦わねばならないわけです。
K-1のリングにいきなり立つ、そういうことなんでしょうか。

・・・実は、この市場、世界で最も厳しいマーケットだと言われています。

S&P500株価指数先物のマーケットにおいては、一般的なあらゆるテクニカル分析によるパターンが通用しない、と言われています。
当然です。
市場参加者のほとんどがプロ中のプロのマーケットでそんな誰もが知っているパターンで売買して利益を取れるはずがなど微塵もありません。

テクニカル分析は、そのパターンを知っている人が多ければ多いほど通用しなくなるからです。
なぜなら、そのパターンが出る以前に皆が既にポジションを取ってしまい、パターンが出てから、皆が利食える方向に買い進む、売りを出すアホがいないからです。

ちなみに、よく本とかに「テクニカルはそれを信じる人が多いからそのとおりに動くのだ。」と書かれていますが、私は、100%反対意見です。
こういう理解でよくテクニカルの本を書くものだと思います。
これは、マーケット参加者の心理を全く理解していない、知らなさ過ぎる記述だと思います。
もしこれが正しければ、S&P500株価指数先物は世界で最も取りやすいマーケットになるでしょう。
事実がその答えを出しています。

サポートが有効だと誰もが知っているのなら、サポートで売る人など誰もいなくなります。

パターンの有効性は、誰もが知らないからこそ有効なのです。私はそう確信しています。

テクニカルの有効性は、そのパターンを知らない投資家が感情のままにトレードし、その結果形作られるパターンになるからこそ有効なのです。


さて、振り返って、個別株を見てみましょう。


まずは、弥平さんの小さな物語です。

山口県のとある田舎町にある地場証券の店頭におじいさんの弥平さんがやってきました。
弥平さんは、滅多に株など見ないのですが、急にお金が必要になったのです。
そこで、昔から山口フィナンシャルという株を3万株保有していたのですが、証券会社の店頭で、担当の営業マンにこのように言ったのです。
「全部すぐに売ってくれんけーの。」
担当者は言いました。
「板が薄いので、値を下げてしまいますけ。それでもいいんですかのう。」
弥平さんは言いました。
「10年前からわしが持っている株じゃけ、目先の10円20円はどうでもいいんじゃ。とにかくすぐに売ってくれんかのう。わしゃすぐに金がいるんじゃて。」
ということで、弥平さんの株は処分されました。
板が薄い山口フィナンシャルの株は弥平さんの売りでどんどん値を下げたのですが、10円下がったところでやっと全株処分することができました。
証券会社の営業マンは言いました。
「平均825円で処分できましたけ。」
弥平さんは、
「おおよかった、わしゃこの株を80円のときから持っていたけん、結構な利益になったもんじゃて。」
そう弥平さんは、言い残して、証券会社を後にしました。


さて、この取引の相手方、カウンター・パーティーはいったい誰でしょうか。
もし、流動性が全く無ければ、弥平さんの売りによって、この株はストップ安まで暴落することになります。
指値で1000株とか、ちょっとだけ買いを入れていた一般投資家がまずは相手方でしょう。
そして・・・流動性がないこの株に突如大きな売りが出たことを敏感に察知して、安値で受けた投資家の一群がいるのです。

もうお解りですね。

弥平さんのカウンター・パーティーは、目ざといデイトレーダーたちだったのです。

弥平さんの売りによって、無意味な安値をつけた山口フィナンシャル株は、15分後には、元の値段まで戻りました。

さて、この一連の取引において、誰が損して誰が利益を得たのでしょうか。
果たして、弥平さんは損をしたのでしょうか。
答えは「NO」です。弥平さんは、80円で買った株を10倍の値段の825円で利食いしたのです。
そして、弥平さんの相手方をし、流動性を提供したデイトレーダーたちは、15分という時間で10円の利益を得たのです。

どちらもWIN=WINの関係が成立します。


私は、取引相手を選ぶとしたら、投資銀行やリンダ・ラシュキ氏よりも弥平さんを選びたいです。プロの投機家どうして共食いするよりも、弥平さんのような一般の方を対戦相手として指名したいです。


あなたの対戦相手は、一体誰なんですか。

トレードする時に彼らのニーズ、彼らの特性、などしっかりと理解して、わかってトレードしていますか。

この考え方を意識していない人にとっては、まさにコペルニクス的発想の転換になるかもしれない超重要な概念です。これこそ相場から利益を得るための本質の1つとなります。



よく戦う者は、勝ちやすきに勝つ者なり(孫子)


続く

古典から学ぶ その3・・・相手を知る

2009/03/20 Fri

よく戦う者は、勝ちやすきに勝つ者なり(孫子)

実は、孫子のこの軍略について、深堀していこうと考えていたのですが、約2名の隊員の方からの強い要望で、株式市場の特性についてもっと知りたい、という話なので、それを先に片付けます。

S&P500株価指数先物の話を前回しましたが、とにかく難しいマーケットとして有名です。トレンドが出たと思ったらダマシ、ダマシの連発・・・世界中のプロトレーダーが英知をかけて戦っているのですから、どうしてもそうなってしまいます。

さて、マーケットの参加者は、何のために売買ゲーム、マーケットに参加しているのでしょうか。

こいつ、アホな質問するなあ、朝っぱらから・・・そんなもん、儲けるためにきまっているやろが、アホか、と思われたかもしれませんが、これは実は、結構大切な質問なんです。


まず先物市場から行きましょう。
このマーケットでは、基本的には、売買の差額で利益をだすために参加しているプレイヤーがメジャーになります。
それもかなり短期の時間軸を持った人たちがメジャーです。
つまり、同じような目的、ニーズを持ったプレイヤーでごった返している市場が先物市場ということになります。
それ以外には、何がいるのかというと、ヘッジャー、裁定業者というプレイヤーです。
彼らのニーズは、現物市場との鞘取りを生業としているので、その差額だけが目的となります。
ヘッジャーの存在は、特定の時期には非常に大きくマーケットを動かしますが、それは鞘のニーズであって、先物差金ニーズではないので、そのニーズの違いを利用して、投機家は利益を出すことが可能となります。


為替市場についてはどうでしょうか。
このマーケットほど層の厚いマーケットは無いほど多彩なプレイヤーが揃っていると言えるでしょう。
他のマーケットにおける参加者のニーズは、基本的には、マーケットに参加して儲けること、を主な目的にしています。
しかし、この為替のマーケットにおけるプレイヤーの中で、差金を利用して短期で利益を得ようとしているのは、金融機関のディーラーと小口の投機家、そして一部のヘッジファンドに限定されるでしょう。
では、他のプレイヤーとは誰で、どういう目的なのでしょうか。
電気、自動車メーカーなど実需の参加者は、モノを売った代金をドルで受け取って、それを円に交換します。そういう実需家の取引においては、短期のテクニカルなど目先の動きには関係なく売買が執行されます。
キャリートレードをしているヘッジファンドも円を売ってドルを買う、そしてその巻き戻し、と金利やファンダメンタルの動きに反応して流れを作ってくるプレイヤーです。
生保などの機関投資家も基本的には、巨額な資金を中長期にわたって、ドルで運用するため、目先の動きに関係なく円を売ってドルを買うという動きに出ます。
短期のプレイヤーの売買金額が幾ら大きくても、売って買うだけの取引だけでは、相場の流れをつくることなどできません。最終的には、買いきり、売りきりをやってくる参加者が流れを作ることになるでしょう。


私は、どう考えているかというと、このような別のニーズによる市場参加者の売買のアヤを捉えてできた隙間をちょっとだけいただくのが、短期トレーダーのエッジだと考えています。


同じニーズの短期トレーダーの集団というのは、同じようなところで利益を得ようとするのですから、仲間同士の競争が熾烈です。
自分たち同士で共食いしても、空しい戦いです。

サル山の猿の集団を短期トレーダーだとすると、動物園の餌係りのおじさんが他の参加者であるという感じでしょうか。

餌係りのおじさんが投げ入れるバナナに群がるサルたち。

当然、ライバルであるサルの数が少なければ少ないほど、バナナの数が多ければ多いほど、個々のサルは多くのバナナにありつけます。

サルが100匹でバナナが1本だと、バナナにありつけるサルは1匹だけです。げに恐ろしげな光景ですが、S&P500先物などは、こういう世界でしょう。

225先物にも似たような光景が見えます。
特にこのマーケットの問題点は1ティックが10円刻みということです。そのため1日の変動ティック数がわずか10ティック以内の日も珍しくありません。
恐るべき投資家に不利なマーケットに仕上がっています。
100匹のサルをサル山ではなく、小さな檻に閉じ込めて、バナナ3本で暮らせ!!・・・みたいな、げに恐ろしいことです。
バナナは、常にてだれのボスザルのものとなることでしょう。残り97匹のサルは飢え死にするしかありません。

短期のテクニカルのパターンに依存したサル山のライバルサルが少なければ少ないほど、係りのおじさんが沢山のバナナを持ってきてくれればくれるほど、短期パターンに依存したサルたちは、美味しいバナナにありつける、と私は考えます。

映画バイオハザード見ましたか。

ゾンビが次々に人間を襲う・・・ゾンビの集団がデイトレーダーで、人間がその他の市場参加者、というイメージもわかりやすいかもしれません。

全員がゾンビになったら、誰が餌になってくれるんだ・・・



さて、サル山にバナナが落ちています。しかし・・・サルがいないんです。
何と何と、サル山が4000もあるとんでもないマーケットがあるんです。

そう・・・個別株です。
ここには、サルの住んでいないサル山が沢山存在します。
時々ですが、係りのおじさんがバナナを投げ込んでくれます。
丁寧にサル山1つ1つを見ていくと、落ちてる落ちてるバナナが・・・それを拾うだけで、お腹がいっぱいになります。

任天堂というサル山があります。何故か1000匹のサルが住んでいます。こういうサル山はパスしましょう。


このように市場参加者というのは、決して短期のプレイヤーだけではありません。それ以外の弥平さんをはじめ、全く別のニーズに基づく取引が常にされているのです。

この全く別のニーズに基づく取引こそ・・・バナナです。


個別株では、立会いは、前場2時間、後場2時間半、の2回しかありません。
これは実は大変嬉しいことです。トレード時間を昼間の4時間半に限定できるということは、自由時間が多く生活リズムがしっかりするので、非常に快適になものです。体調管理も楽です。これは、個別株トレードの大きなメリットでしょう。

そのため、残りの時間に起こったファンダメンタルな出来事は、全て朝9時の寄り付きに集中して織り込まれることとなるのです。
残りの時間に起こった変化が全て9時の寄り付きに集中してエネルギーとなって爆発するのです。
これは、ミツバチが花を飛び回って、巣に蜜を集めてくれているようなものです。
上手に巣箱を管理さえすれば、集めてくれて蜜を一気に捕獲することができます。

よくデイトレードの本を読むと、「寄り付きから朝の1時間は値動きが激しくて危険ですので、売買は控えましょう。」と書いています。
確かに危険です。しかし、多くのプロトレーダーは、この寄り付きの1時間以内で勝負をかけているのだと思います。
もちろん私も収益の半分以上は寄り付きの1時間以内で上がることが多いです。

特にギャップが大きい時は、そこに巨大なエネルギーが発生していますから、パニックに陥った大衆を狩に出るプレデターとして走り回ることになります。

テクニカルとは、パニックに陥った大衆が右往左往する姿を映す時、最も簡単に機能します。皆が冷静に相場を見ているときなど、どうやっても相場は取れません。

パニックに陥ったネズミが出口に殺到するその姿、いつも同じ行動を取るのです。

渋谷の普段の交差点で、個々人の行く先は読むことができません。それぞれが行く先に向かって、行動しているのですから、わかろうはずがないのです。
しかし、一旦、火事が起こった時、パニックになって一斉に出口に殺到する大衆の動きは、常にワンパターンとなるのです。
そのパニックを起こした大衆のワンパターンを上から目線で冷静に分析するのがテクニカルの本質です。

テクニカルのパターンが有効なのは、そのパターンが仮に一般的であったとしても、そんなものをそもそも見ない市場参加者が大勢感情のままに売買し、また、そういう短期売買とは一線を画した別のニーズの大口売買が相場を動かし、トレンドを作るからこそである、とは考えられないでしょうか。


鰯がいるからアシカが生きられるのです。

皆が上から目線でテクニカルを見ていたら、誰がパターンを作ってくれるのでしょうか・・・その場合は、テクニカルによって冷静に行動していると思っていたアシカの短期トレーダー自身が大衆となった瞬間であり、彼らは、そのさらに上のシャチによって食べられる運命となります。

鰯を狙うアシカであるデイトレーダーですが、実は、デイトレーダーの存在がメジャーになると、アシカを狙うシャチが出現します。アシカよりもシャチになったほうが餌が豊富だからです。

私は、寄り付き近辺には、鰯が豊富ですから、アシカとして泳いでいますが、それ以降は、アシカを食うシャチに変身することが多いです。
特に昨年10月の暴落以降は、鰯が激減しました。

鰯が激減する一方で、場中は、アシカが餌を求めて大勢泳ぎまわっているのです。
なぜなら彼らは、日々の糧をトレードで稼がないといけないので、どうしても売買せざるを得ないからです。
従って、そのアシカを狙った方が今は効率的です。

鰯を狙うのか、アシカを狙うのか、売買は当然全く変わってきます。
また、別の機会に触れますが、皆さんは、一体全体何を狙って売買しているのでしょうか。相手を理解していますか。

鰯・・・・・大衆

アシカ・・・短期パターンに基づくデイトレーダー

シャチ・・・アシカの行動を熟知したトレーダー


マーケットは、常に自然界の法則が成り立ちます。

弱いものが食われる運命にある食物連鎖です。

短期売買において、エントリーして、なかなか利益にならなかったら・・・シャチの存在を意識して、速攻で逃げることです。
ワンパターンなテクニカルポイントでエネルギーを自分たちで発生させてしまったら、シャチが餌食にすることを狙っていると考えて間違いありません。

なぜなら、狙っている本人が言うのですから・・・


自分は、鰯ですか、それともアシカ、それともシャチ、でしょうか。


間違いなく言えること・・・鰯が豊富なマーケットが楽なマーケットです。



WBC日々張り付いて応援しています。本業WBC応援団、ついでにトレードの日々です。

韓国チームは、日本のパターンを熟知していますね。凄いです。一方、サムライたちはどうなんでしょう。


彼を知り己を知れば、百戦して殆からず (孫子)

つづく

古典から学ぶ その4・・・稲穂は実るほど頭(こうべ)を垂れる

2009/04/19 Sun


・・・おはようございます。新館です。ゲストコメンテイターには、おなじみ国立ネズミ大学学長の川崎さん、そして、現地からは山本さんに中継してもらっています。


・・・まずは、山本さんを呼んでみましょう。山本さん、現地はいかがですか。

はい、現地は静かな朝を迎えております。おそらく、長官、参謀のご本人二人しか起きていないのが原因だと思われます。


・・・そうですか、双方の主張にはまだ隔たりがあるということなのですが、その点いかがでしょうか。

はい、長官筋では、従来からの長官の主張である「トレンド乗ること、そしてそのための順張りと乗せ、つなぎこそ王道である」、という論拠に基づき、ビットウィーン旗艦艦長が参謀に仕掛けたことに端を発したわけです。
当初は、地下作戦室での小競り合いの中で妥協点を探る話し合いが続いていたのですが、長官ご本人が突如先制攻撃を仕掛け、そこでも参謀側との和平交渉が進められていたところ、不意にビットウィーン旗艦艦長が砲撃を始めた、というところです。
これによって、参謀側は、京都へ敗走し、現在本能寺にたてこもっている、という状況です。

観測筋によりますと、旗艦艦長の主張は、環境認識論が一人歩きしており、環境さえ確認できれば何でもあり、という最近の風潮はいかがなものか、ということと、そもそもリスク管理がおろそかになってはいないのか、という趣旨だということです。


・・・一方の参謀筋の主張はどのようなものなんでしょうか。

はい、参謀本人からのコメントは未確認なのですが、長官側の主張を逆手に捉えて、伍番艦艦長が、全てをナンピンの責任にするのはおかしい、リスク管理と環境認識とセットで考える問題だ、と主張しております。


・・・では、ここからはスタジオです。双方の内部事情、特に参謀の側近としてもおられた川崎さん、今の話を聞いて、いかがですか。

おそらく、長官筋のナンピン全面否定という主張は、熟練の相場師に向けたメッセージではない、と思うんですね。

というのは、熟練の相場師なら、当然にリスク管理を使いこなせるわけです。ですから、どんな手法を用いたとしても、最終的には、きちんと損切りができるわけですから、致命傷を負う可能性は低いわけです。

ところが、初心者は、リスク管理などには、興味がなく、売買戦略にしか頭が行っていないわけですから、相場を始めて、ナンピンを覚え、しばらくは多少の利益を出すものの、どこかで逆に大きくもっていかれて、切るに切れずに気が付いたら、大損をする、そして退場という道を歩む危険性が高い。そうであるなら、いっそうの事、全面否定してしまってはどうか、という主張だと思われます。

特に林筋書籍を読むと、全面にナンピンが礼賛されており、初心者が読むと、ナンピンこそ成功への近道だ、と思い込んでしまっても仕方が無いような啓蒙書になっています。


・・・そこには、トレンドとかリスク管理とかの記述は無いんでしょうか。

いえ、あることはあるんです。ただし、初心者が読んで、それに気が付くかどうかは別問題だと思います。

ナンピン擁護派は、立花さんだって「グラフは傾向を見るものだ」と書いている、と主張していますが、本1冊の中に少しだけの記述であるので、それに気が付く初心者がどれだけいるのかは、疑問です。

そもそも、トレンドに乗るため、ということであれば、ナンピンの本をわざわざ買って読むのではなく、タートルの本でも読んだほうがいいのではないか、とも言えますし・・・昔はなかったんだよな、こんな本、今の若者はいいよなぁ・・・あっ、すみません、ついぼやいてしまいました。


・・・今回の大戦において参謀本人からのメッセージが聞こえてこないわけですが。

はい、おそらく参謀は迷っているのではないでしょうか。攻撃を受けてやむなく立ったわけですが、さりとて参謀本人は、実はトレンドフォロアーなわけです。
実践主義者の参謀は、その点を気にしているのではないかと推察されています。
実際にナンピンに関する参謀の記述にはこんな一節がありました。
「そもそも逆張りナンピンという戦略とリスク管理は、非常に相性が悪いのです。犬猿の仲といってもいいでしょう。」


・・・ほう、それはどういう意味なんでしょうか。

ナンピンというのは、最初に取ったリスクをどうしても拡大する方向へ働きます。最初の玉だけにしておけば、損はそのポジションだけで済むわけですが、買い下がりをすることによって、リスクは拡大するわけです。

一方で、最初に順行してしまえば、最初の玉だけで利食いするわけですから、小さな利食いとなってしまいます。
リスクとリターンは、どうしてもリスク拡大方向に働き、期待リターンは小さいまま、結局は何とか高い勝率でそれをカバーする戦略と言えるのだと思います。


・・・しかし、それは環境認識さえきちんとしておけば、対処できるのではないんでしょうか。

ほほぅ、新舘さん、よく勉強されているじゃないですか。もしかし、隠れ軍曹ファン、それとも参謀日記を隠れて読んでいますね。

さて、確かに昨今、環境認識という便利な用語が出てきたおかげで、環境認識万能論なる過激派がでてきておりますが、それには参謀も異をとなえているとの情報筋からの話が出ています。


・・・ほうーーー、これは大変な話ですね。そもそも環境というのは、野川一派の錦の御旗ではないですか、それを否定する話なんですか。

否定するのではありません。そもそも環境ということについては、未だ詳しい説明がなされていないですよね。なんとなく、大きな流れ、とかトレンドとか、その程度の説明だけで。
しかし、考えて見てください。環境とて、昨年10月のように、いきなりの大地震のような「環境の激変」が訪れることが間々あるのです。
そのようなときに、後で「環境は変化したから」とっても、時既に遅しですよね。
それを参謀は、環境万能論に異を唱える、と言っているんだと思います。
当然、環境の激変を捉えて一気に戦略転換ということもありますが、それだけでは事足りないこともあるんです。

残念なことに、ナンピンは、この環境の激変に最も弱い戦略と言えるでしょう。

それに加えて、投資心理に関しても大きな問題をはらんでいると言えます。


・・・ほう、聞きなれない言葉ですね。投資心理ですか。それはどういうことなんでしょうか。詳しく説明いただけますでしょうか。

これから話すことは、参謀が最も大切なこととしていることだそうです。

まず、相場は8割が保合いと言われています。ほとんどの期間は、保合いなのですから、ナンピン族は、保合い期間中に利益を徐々に出していく中で、自信を深め、ちょっとの下げでは損切りしないで、逆にナンピンを進めることで利益が出ることを学習します。

「俺もだんだんとナンピンが上手くなったなあ。」そう実感できる瞬間でしょうね。10回、20回とナンピンが成功し続けると、いっぱしの相場師気分になってきます。

ちょっとリッチな買い物をしてみたり、これまで行かなかったようなレストランで食事をしてみたりしだすころですね。

下げて、投げたらそこが目先の底となるので、「やっぱりナンピンでしのぐことが一番だ。」そう考えるようになるのです。

何度かナンピンで利益が出ると、資金も増えてきて、自信が深まりますから、これまでは1000株、2000株とおそるおそる建てていた株数も、気が付けば5000株、1万株となっているのです。

トレンドは、突如、そういうナンピン族の間隙を突きます。

これまでの成功体験があるわけですから、そんなはずはない、相場は下げすぎているからどこかで反発するはずだ、との思いもあり、最後の力をふりしぼってナンピンをかけます。

いわゆる「暴落局面での満玉」です。

その結果、これまでせっせと蓄えてきた10回、20回の利益を1回で全て吹き飛ばしてしまうばかりか、元本まで多大に毀損してしまう事態となるのです。信用買いだと、追証から破綻、という事態にも行き着きます。
まして証拠金ベースの先物やFXであれば、死亡確実でしょう。


・・・なるほど、昨年の10月の暴落などかこれにあたるんでしょうか。確かに、大勢の投資家が投資生命を絶たれました。記憶にナマナマしいですよね。

はい、そうですね。
しかし、100年に一度とか言われていますが、月足チャートを見ると、ここ数十年のうちに何度もある下げのたった1つに過ぎないんですよ。実際には。

この程度の下げで致命傷を負うような売買戦略なのであれば、やらないほうがまし、という長官側の主張も納得できるところです。


・・・それって、競馬の倍賭け法と似ていませんか。

そぉ~なんですよ、新舘さん、いいところに気がつきましたね。

実は、リスク管理だとか、環境だとか言ってますが、最も大切なのは、投資心理だ、そう参謀は主張しているんです。

前に、自己規律についての特集記事を書いたときに、「やっぱり人気あらへんなぁ、これほんまは一番大切やっちゅうのに皆気ぃついてくれてへんねやろうな。」とぼやいていたのを聞いたことがありますよ。


・・・普通は、投資心理、ふん、そんなもんで飯は食われへんわ、手法を教えてくれっちゅうとるやろが!!となりますよね。川崎さん。

はい、相場で利益を出すことにおいては、確かに①リスク管理、②環境認識、③投資戦略、と順番に重要なわけですが、しかし、その出した利益を守ること、うっかりと足元をすくわれないためには、投資心理、という分野をしっかりと身に着けないといけないわけです。


・・・ちょっとわかりにくいですが、それはさきほどおっしゃっていた「暴落局面での満玉」の話のことなんでしょうか。

はい、どうしても、投資家は儲けが続くと、慢心が始まります。その慢心が悲劇の一丁目なんです。
名付けて「慢心は悲劇の一丁目理論」ですね。


・・・げっ、そっ、そのままなんですけど(笑)

はい、参謀は、いつも座右の銘として「稲穂は実るほど頭(こうべ)を垂れる」を持っているのですが、目の前のディスプレイに稲穂を刺しているんですよ。いつもそれを見ながら、「自分は慢心してはいなだろうか。」と自問自答しているそうですよ。


・・・戦争のテーマとは今回関係がないのですが、トレンドフォローについて先ほどのリスク、心理との関連から一言お願いします。

実は、参謀の過去の発言で「トレンドフォロー戦略とリスク管理の愛情ぴったりと」というものがありました。
初心者は、先ほど言いましたように、リスク管理、投資心理に全く無頓着なわけです。
そうであっても、致命傷は負わない戦略・・・としては最適だと考えられます。何故なら、その戦略自身が、リスク管理と投資心理の弱点をカバーしてくれるからなのです。


・・・わかりました。ところで、ナンピン戦争に戻るわけですが、この先どう展開していくのでしょうか。

先ほども言いましたように、参謀本人は、ナンピンについては、リスク管理上、また、投資心理上、から考えると、少なくとも初心者が手に負える代物であろうか、との思いがあるようです。

しかしながら、そうであったとしても、トレード戦略の1つとして全面否定することはいかがなものか、として、最後の抵抗を試みるのではないでしょうか。


・・・わっ、わかりました。わかりやすい??解説だったと思います。本日はありがとうございました。
以上、緊迫する本能寺周辺よりお伝えしました。

古典から学ぶ その5・・・過ちて改めざる、是を過ちと謂う

2009/04/25 Sat

「過ちて改めざる、是を過ちと謂う」(論語)

(あやまちてあらためざる、これをあやまちという)

解釈:あやまちとは、誰でもが犯すものだが、本当のあやまちというのは、あやまっても改めないものをいうのである。


・・・孔子ですか。普通、戦(いくさ)の指南書といえば孫子じゃないですか。


孫子は、確かに戦の指南書として有益なのじゃが、わしは、実は、論語こそが戦いの奥義を極めていると思うのじゃ。

孫子はいわば戦術、戦略面の指南書と言える。論語というのは、そのさらに上にある考え方、人としてのあり方・・・人生そのものの教訓を学ぼうとする者にとっては、究極の教科書なのじゃ。

一般には、論語というと、道徳のしょうもない教えだろ、みたいな解釈じゃが、それは表面をなぞっただけの小手先の理解にすぎないんじゃ。

じゃから、このシリーズも孫子から入ったが、本音では、論語の解説をメインにしたいと思っているのじゃ。


・・・では、今回の古典の意味を解説してもらえますか。


公園で裸であばれていたとしても、本当に悔い改めて、二度とこのような間違いをしなくなれば、本人にとっては、いい勉強になった、という教えなのじゃ。
失敗というのは、やってみないとなかなかわからないものじゃて。ほっほっほ・・・


・・・そっ、それって・・・


ほっほっほっ、冗談じゃ。
実は、相場においては、これほど大切な教訓はないんじゃ。

そもそも損失、というのは、相場をする上で避けて通れないものなんじゃ。これを避けようとして幾ら努力したとしても、避けられないものじゃ。

損失の苦痛を避けるために、多くの投資家は、聖杯探しを試みる。そして、別の投資家は、相場から逃げる。結局リスクを避けよう、避けようとばかりして、本気でリスクに向かい合おうとしてはおらんのじゃ。

「トレードの勝利とは、どれだけのリスクを取ったかの代償に過ぎない」

ということをほとんどの投資家は理解さえしておらんのじゃ。

損失というものが投資家にとって避けられないものだ、ということを考えると、では、どうしたらいいと思う?


・・・さて、どこまで逃げても逃げてもだめなんですよね。


そうじゃ、資金の盾を使って、どこまでも逃げても逃げても大蛇のように損失は追いかけてくるのじゃ。最後は家屋敷までぱくりと食ってしまうのじゃ。

避けられないとすると・・・如何に上手に損失と付き合っていくか、と考えるしかなかろう。

そこで今日の教えがでてくるのじゃ。

「損失というのは避けれらない、だったら、その損失を速攻で切ってしまうこと、そうすれば、それは損失とは言わずに相場における必要経費という」

「損を切らずにずるずると引っ張って、ボロボロになるまで放置すること、これを失敗という」

という教えにつながるのじゃ。

そもそも株を買う、ということはどういうことじゃ?


・・・はっ、はあ、上がると思ってるから買うんですよね、普通は、下がると思って買う人はいないと思いますから。


そのとおりじゃ。大正解じゃ。


・・・バッ、バカにしてるんですか!!そんなことハムスターでもわかりますよ。ほんとに。


では、聞こう、上がると思って買った株が下がったらどうする?


・・・そっ、そりゃー、いつか上がるかも、と思って、頑張りますよ。もっと下がればナンピンでしょう。


そうじゃろうなあ。しかし、そこに矛盾はないのか。

では聞くが、買う前は「上がるだろう」と思って買った株が下がった、ということは、その時点で、買う前に「上がるだろう」と思っていたことは、間違いではないのかな。
たぶん、ハムスターなら、「間違いました。ごめんなさい。」とするはずじゃて。


・・・そんなこと言っても、買ってしまったものは仕方がないじゃないですか。売ったら損してしまうし。


拝金主義めが!!たっ、たわけ者がっぁぁぁーー!!


・・・なっなっ、なんですか、その拝金主義、というのは。いきなり、大声でびっくりするじゃないですか。


お前なんぞが、損しているか、儲かっているか、など、相場には、何の関係もないんじゃ。懐勘定だけで相場を見るから、そんなたわけた発想が生まれてくるんじゃ!!


・・・そう怒らなくても、普通はみんなそうじゃないですか。当たり前のことだと思いますよ。損したか儲かったか、で相場を見るのは!!


ぶっわっかものぉぉぉぉーーー!!それだから相場で儲からないということがわからんのか、このたわけ者がぁぁぁーー!!


・・・そんなに興奮したら、血管切れますよ。わかりました。じゃあ、どうすればいいんだというんですか。聞いてあげますよ。仕方ないから。


「相場に対して正しくあれ」、と言ったのは、わしじゃ。というのはウソで軍曹がいったのじゃ。
懐具合で相場を見る(=拝金主義)のではなく、相場がどうなろうとしているのかを見極めよ、という教えじゃ。

そもそも、上がると思っていて、下がったら、それは見込み違い以外の何物でもなかろう。
その見込み違いもはなはだしいのに、「ごめんなさい」の一言も言わずに、知らん顔して、無視するとは何事じゃ!!

子供の躾で、悪いことをしたらあやまれ、という大人が、相場では絶対にあやまらないんじゃ。面白いことじゃて。


・・・結局、どうすればいいということなんですかっ、さっきからボロカスにいいますけど。


要するにじゃ、株を買って損した、ということはすなわち見込みが外れだった、ということなんじゃ。
そうしたら、できるだけはやく「ごめんなさい」をすること、すなわち損切りすることじゃ。

ガンになって、手術がいやだからといって、何とか手術せずに直したい、とずるずる引っ張る心理のようなものじゃ。その間にガン細胞がどんどんと投資家を蝕み続けるのじゃ。


・・・要するに「損切りを早く」ということだけじゃないですか、誰でも知ってますよ。それぐらいは。


では、どうしてできんのじゃ。知っててできない、ということは、知らないこととおなじじゃ。愚か者がっぁーー!!

孔子は、次のようにも言っておる。

「過ちては改むるに憚ること勿れ」(あやまちてはあらたむるにはばかることなかれ)

まるで、相場師のようじゃな。孔子という人物は。

しかし、この孔子の教えには、もう1つ大きな意味があるのじゃ。


・・・何ですか、それは。教えてくださいよ。


これは、内緒の話じゃ。これを知ってしまうと、皆が相場で儲かるようになってしまうからじゃ。
カモがいないと相場はなりたたんのじゃ。


・・・また、もったいつけて、そこまで言ったら言わないとしかたがないじゃないですか。


わかったわかった。

すなわち、相場の損というのは、人それぞれによってパターンがあるのじゃが、よく調べてみると、損のパターンの70%は同じ損のやり方を繰り返している、と言われておるのじゃ。

つまり、損の70%は、過去にやった損と同じパターンの損の方法を繰り返しておるのじゃ。


例えばじゃ・・

上がると思って飛びついたら、そこが目先の天井になって、ちょっと落とされて損切り。すると損切りした自分を待っていたかのようにすぐに相場は反転。

これは、と思って、次からはちょっと我慢しようと思い、落とされても我慢すると、今度は相場が本格的に下落に転じて大損。


買って、下がりだしたのでちょっとだけ様子を見ようとして、目を離したら、大きく下げられて、切るに切れずに塩漬け。しばらく様子を見ていたら、さらに急落しだしたので、慌てて損切りしたら、そこを底にして相場は急上昇

これではいかん、と思って、今度からは我慢が大切と思い、急落しても我慢、我慢、と我慢してるうちにさらにどんどんと相場は下がり、気がついたら100年に一度の暴落に巻き込まれている

そこで、用心深くなったので、ちょっとずつナンピンを決意。
最初は、ちょっとずつ買い下がりをするも、いきなり急落しだして、怖くなって様子見をしていると、結局、上でナンピンしたのは、団子になってしまって、意味をなさない。

しょぼい下げではできるナンピンも急落には無力であったと思い知る

現物だからいいか、と長期塩漬けを覚悟するのであった・・・


などじゃな。俺は相場のへたれじゃぁー、と絶望する瞬間じゃろうて、ほっほっほっほっ。


・・・なるほど、では、それはどうやったら防げるのでしょうか。


話をそう急ぐでない。
そんなしょぼい経験を、繰り返し繰り返し投資家は飽きもせずに繰り返すのじゃ。

反省を知らない人種=投資家

なんじゃ。

自分は、ハムスターより偉いと思っているかもしれんが、ハムスターは、自分の失敗から学んで、餌のありか、巣の掃除、とか、貯め餌、とか、色々と難しいことを考えているんじゃ。


・・・では、どうやったらいいんですか。


失敗から学ぶことじゃ。過去の失敗は、そこからの学びさえあれば、それは失敗でなく、貴重な教訓の宝庫なのじゃ。

「過ちて改めざる、是を過ちと謂う」
孔子の心がわかるかのう。


常に自分のトレードを振り返って、

何故自分はそうしたのか、本来はどうすべきだったのか。

チャンスを逃したのは何故か。

何故、そこで利食いしたのか。何故、そこで損切りしたのか。

感情に任せて、パニックになってはいなかったのだろうか。

相場に正しくあれただろうか。

懐勘定だけで、売買していなかっただろうか。


どこかに必勝法が落ちていないか、とネット上を探すのではなく、自分のトレードを振り返ることじゃ。損失から学ぶことじゃ。そうすることによって、見えてくるものが絶対にあるのじゃ。
1000本ノックもそのためにある、といっても過言ではないのじゃ。


・・・論語とか、孔子とか、読んでても全然面白くもなんともなくて、1ページ読むともう寝ちゃってますよ。


孔子の教え、というのは、表面的な解釈では意味をなさないのじゃ。
道徳の話とか、そんなものはどうでもいいんじゃ。論語の精神こそ、本質こそ尊いんじゃ。

そういう意味で、目から鱗が100枚ぐらい落ちる良書を紹介しておこう。これは、手放しで素晴らしい本じゃ。
人として、どう生きるべきか。まさに人生の教科書じゃ。
わしが孔子の素晴らしさを実感できたのは、この本のおかげじゃったのじゃ。

論語物語 (講談社学術文庫 493) (文庫)
下村 湖人 (著)


最後に、NHKで桂歌丸師匠が、芸人として長続きしていく秘訣をと問われてこう答えていたのが印象的じゃったのう。

「(経験を積んでいくなかで)いいところは、忘れていい。悪いところをどんどんなおしていくこと。」

悪いところをどんどん直していけば、何が残るじゃろうか。もうおわかりじゃな!!

古典から学ぶ その6・・・天の時を待つのみ

2009/05/07 Thu

二夜連続大河ドラマお楽しみいただけたでござろうか。


さて、拙者は、この記事を見て、深く感じ入ったのじゃ。
http://blogs.yahoo.co.jp/okuann/40243941.html

今日は、この記事に纏わるものじゃ。拙者なりの観点から書いてみようと思う。

最近、「1000本ノックトラウマ」というものが逆に出てきていると耳にしたことがござる。

要は、バンバンとにかくトレードをしないといけない、というものでござろう。

何が何でも振らないといけない、そうして経験値を早く増やさないと、と焦る気持ちは、拙者にもおわかり申すところでござる。

しかしながら、ボール球を無理に振る必要など、全くござらぬ。


ど真ん中、ゆるゆるのストレート、ホームランボールだけを狙って、3日間待って待って待って、そして4日目に打った・・・これで、いいのでござる。


普通は、この4日目にだけフォーカスがあたるものじゃ。


しかし、しかしじゃ、実は、本当に大切なのは・・・待った3日間の方にあるのでござる。


これをわかっておらぬ御仁が多いのじゃ。


①バッターボックスにきちんと立つこと。


②そして、ボール球を振らない選球眼を持つこと。


③難しい球は、ファウルで粘ること。


この3点がきちんとできてこそ、3日間を過ごした・・・そう言える資格があるのじゃ。

売買もせずにただぼけーっと見ているだけではない。

たまたま仕事があって、別のことをしていて、見ていなかった、というのは、この3日間にあらず!!

論外じゃ!!


喝っ!!


ボール球を見逃すことも、1000本ノックのうちなのじゃ。



集中して、隙あらばと、勝負する気概で・・しかし、チャンスが無くて売買はせずに相場を見続けた3日間を過ごした・・・このことがどれだけ重要なことなのか・・・この3日間の意味をじっくりと考えてみることじゃ。


この3日間があったればこそ・・・4日目があったのじゃ。

ボール球を見逃した3日間がなければ、4日目もなかったのじゃ。


WBCのファイナル10回表・・・イチローはヒットの前に難しいコースの球を何度も何度もファウルで粘っておったのじゃ。
それがあったればこそ、あのヒットが生まれたのじゃ。この流れ全てが、最後のヒットへとつながる「流れ」、なのじゃ。


取れたトレードには、すべてその伏線というものがあるのじゃ。

トレードは、バッティングと同じで、①ピッチャーとの駆け引き、②ファウルで粘って、③ボール球を見逃す選球眼を持って、そして、④最後に失投を見逃さずに打つ、この流れがあるのじゃ。


こういう一連の流れも全く考えずに、単なる単発の当て物でしか相場が見れないから、相場が難しく見えるのじゃ。



はやる家臣が「殿っ、出陣のご下知を!!」と騒ぎ出した時に、謙信がこう申した。



今は、天の時にあらず



天の時ではない・・・そんな時に勝負に出ても、空しいだけじゃ。


天の時、地の利、人の和(天地人、孫子)


当然に、地の利(慣れた銘柄、自分の手の内にある銘柄)も大切じゃ。





それから、「仕込み」は、きちんとできておるのか!!


戦う前に、兵糧の手配、戦略の策定、戦場の下見、風向きのチェック、我が軍と敵軍の戦力チェック、日足、週足の大局マップにチェックを怠っておらぬのか。

焼き鳥屋が、「焼き鳥3本、皮4本、つくね3本!!」と注文を受けてから、鳥をさばく、炭をおこす、そんなことをしてはおらぬか。

焼き鳥屋は、朝から仕入れをして、昼から鳥をさばいて、串刺しをしてから、お客を迎えるのじゃ。

そういう仕込みがトレードの前にできておるのか!!

仕込みもせずに、やれる商売など無いのじゃ!!

家へ帰って、パソコンをつけて、とりあえずトレードを・・・喝!!

場当たり的にトレードして勝てるほど、相場は甘くないのじゃ!!



予習、復習を欠かさずに!!

自分が子供に毎日言っていることを自分自身は全くやろうとしない、のはどういう了見じゃ!!

喝っ!!

明鏡止水の境地はあるのか

2009/08/01 Sat

「トレードとはそもそも不確定なもの。」


しかしながら、人は、それをどうしても確定的に判断したい、絶対を求めたい、となる。

しかし、所詮は相場などそうはならない。

これに同意してもらえるかどうか。一見すると当たり前のこと、しかし、これを受け入れている人は意外と少ない。

だから、人は迷う。考える。次はどうなんだろう、と。次こそ当たりだろうか、それとも外れだろうか。

絶対を求める人の本能としての心と、不確定な相場とのギャップを何らかの考え方をもって埋めなくては、常に実践に当たっては迷いが生じる。

すなわち、恐れ、躊躇、疑念・・・その結果待っているのは、判断が鈍り、一歩出遅れてしまう、エントリーできない、ということ。

それは、すなわちチャンスを逃すこととなる。

損切りに当たっては、もしかして、と考えて切れなくなる。結果、泥沼へ一直線となる。

考えれば考えるほど、悪手を打つようになる。



これは、ある程度相場の恐ろしさを知った人たちが陥る罠。

最初のころは、まだ取れたのに、どうしてやることとなすこと失敗ばかりが続くのか。

勉強しているので、相場の知識はどんどん増えているはず。普通なら、増えた知識によって、利益が出る、となるはずなのだ。

しかし、そうはならない。

初心者が無邪気に売買するほうが、よほどましな結果となる。

何故だろう。

悩み苦しむ時期は、初心者を卒業し、次に一連の勉強を積んだ人たちが辿り着く「迷いのフェーズ」だ。

本人は、考えて考えて考え抜いて売買している、それがいいと思っているから、出ない結果に焦る。

何故なんだ、どうして俺を見放したように、相場は逆ばかりに行くのか。

高度な知識を勉強している、本もたくさん読んだ、色んな戦略を勉強している、何も知らなかった初心者のころでさえあれだけ勝てたのだから、これだけ勉強すればもっと勝てるようになるはずだ、となる。

しかし・・・

結果は、伴わない。


躊躇して出なかったら利益方向に走る。

思い切ってエントリーしたら、そこが髭の先となって、反転。

どうして俺を陥れるようにばかり相場は逆を行くのか。

神よ、こんどだけは俺を利益にさせてくれ。

となる。


この「迷いのフェーズ」で、大勢の志願者は、脱落していくことになる。


そして、それでも絶対を求める人は、絶対に勝てる戦略を求める旅に出ることになる。

錬金術探しの旅。

しかし、これとて、空しい旅。

そもそも知識をいくら蓄えたとて何になる。空しいだけだ。

いくら畳水練をしたとて、そこに答えなどどこにも無い。

イチローにバットの振り方を教えてもらったからといって、それでイチローのように打てるようになる、とでもいうのであろうか。


では、現実にプロはどう考えているのか。
いくら勉強してもだめなのだったら、どうしたらいいというのか。

トレードにおける理想の心とは、どういう心なのか。


明鏡止水(荘子)

(一点の曇りもない鏡、そして静止している水のような境地)


素晴らしい。理想の境地だと思う。

目指すべき心構えとは、これだろう。

実際のエントリーに当たっては、迷いや躊躇は致命傷になる。

それを知っているから、プロは迷わないように腐心する。如何に迷わない心を作るのか、そのことについて、考えまくる。



しかし、疑問がわいてこないだろうか。

それぞれのトレードは所詮不安定なものではないのか。

それをどちらに行くのか知らなくては、いくら心を鍛えたとて、自信を持ってトレードなどできないではないか。

失敗するかもしれない不安をぬぐうことなどできないではないか。

迷って当然ではないのか。躊躇して当たり前ではないのか。

次は勝てるかどうか、わかるからこそプロは自信を持ってトレードしているのではないのか。

つまりは、人の知らないような勝てる手法やノウハウを知っているからこそ、プロはプロなんだ。

それを知ることこそが、解決への道だ。だからこそ明鏡止水の境地に辿り着けるのだ。

結果、錬金術探しの旅、となる。


普通は、そう考えるものだと思う。

かつての私はそうだった。


ずっと、何年も何年も旅から旅を続けていた。しかし、空しい旅だった。


実は、そう考えるに至るには、ある前提が存在する。

それは・・・次に勝てるのかどうかわかれば、不安にはならない、という前提だ。

無意識にしろ、そう思っているからこそ、常にトレードにあたって不安がつきまとうこととなる。

この大前提を持ち続ける限り、必ず勝てる方法が見つかるまでは、人は、一回一回のトレードにあたって考え続けることとなる。

しかしだ・・・最初に書いたように「トレードとはそもそも不確定なもの。」だ。


つまりは、「確定を求める心」と「不確定なトレード」・・・相反するようなこの2つの命題のどちらかを取り除かなくては、迷わずにトレードなどできるはずがないではないか。明鏡止水の境地など無理な話だ。

どちらも正しければ、めちゃくちゃ矛盾した状況に困惑し、苦しむことになる。大勢がトレードにあたって苦しんでいるのは、この矛盾を解決できないから、なのだ。

結果、不確定なトレードを確定させたくて四苦八苦することになる。

確定を求める心をどうにかすることなど、どう考えても不可能。


さて、もう一方の考え方は、この2つの矛盾した命題をなんらかの形で融合させることはできないだろうか、という考え方。そうでもしなければ、「明鏡止水の心」など持てるはずもない。

果たして、その答えはあるのだろうか。


実は、この答えはある。それもはっきりしている。


この答えがわからない限り、人は、常に目の前のトレードで悩み続けることとなる。心のなかの矛盾を持ったままだと、永遠に迷う。

前提となる考え方を変えなければ、答えなど見つかりはしない。

思い込みを捨てねばならない。

いくら心を鍛えたとて、矛盾を抱えたままでは、明鏡止水の心など、遠い遠いものとなる。

ドツボに嵌った時には、180度発想の大転換が必要となる、のは、こういう時だ。

なかなか、前提を覆す、ということをヒントなしには、できないのが人というもの。思い込みの恐ろしさを知らねばならない。



さて、ここまで読んで、このブログを過去から読んでおられる方は、もうおわかりだと思う。

この記事は、単にアプローチを変えただけのもの、過去から書いている記事の入り口が違うだけのものだ。

答えは繰り返し過去記事で書いているので、ここでは省略したい。

また、過去からこちらのブログを読んでいて、今回初めて「そういうことだったのか」と思った人は、この意味と重要性をわかっていなかった、ということになる。

つまり、読んで知ってはいても、理解し、納得してはいなかった、ということだ。


知識として知っている、ということと、知恵として、自分が実践で使い込むだけの腕としてすり込む、ということは、全く違う。

そんなこと知っている、というだけのものなど、何も知らないことと同じにすぎない。

大学入試では、「カルトクイズ」「詰め込み知識」「英語のしゃべれない人の高度な英文法知識」で通用するかもしれないが、社会ではそうはいかない。

使える知恵が求められることとなる。

知行合一(王陽明)

(知っているだけなど、何の意味を持たない)

知識をすり込むためには、そのことを考えまくらないといけない。そして、実践でもまれないといけない。そうでないと、知恵には昇華しない。


学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆うし(論語)


学ぶだけでは、何の知恵にもならない。一方で、考えているだけでは独善に陥る。ということだ。


それから、わかっている人は、コメントにも答えを書かないでほしい。(書いたら削除します(笑))

わからない人は、渇望感を持って真剣に考えて欲しい。

その渇望感と、真剣に考えまくることが、答えを自分のものとすることになる唯一の道だ、ということなのである。

安易に与えられた答えなど、クソの役にも立たない。
(大学入試ぐらいの役には立つ(笑))

考えて考えて考えて考え抜いて、そして、実践では、何も考えない、これが理想の境地となる。

これは、このような人・・・普段は、何も考えていない、本を読んで誰かのコピー人間として口を開けて知識を吸収するだけ。そして、目の前のトレードで悩みまくる人、とは真反対の立場となる。


(この記事が、おくあんさんブログに啓発されていることは、言うまでもない(笑))

(もう一つ考えてもらいたことは、おくあんさんとて、私とて、死ぬほどトレードについて考えている、ということ。これだけのことを自分の言葉で、つまりパクることなく(何を参考にすることなく)書いているのは、それだけ考えに考えぬいているからだ、ということを理解して欲しい。)

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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter:
@aranami718

旧ブログ:

あらなみの相場技術研究所

あらなみのトレード水先案内人

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